もう2016年も終わりですね。皆さんは年末をいかがお過ごしでしょうか。
Pauper視点で見た2016年はエターナルマスターズのおかげもあって、かなり良いコモンが多い1年だったと思います。
今回は、「今年新たに使えるようになった、Pauper環境を変えたと感じるコモン」ランキングです。
参考リンク:2014年を変えたコモン:Best10
参考リンク:2015年を変えたコモン:Best10
対象セット:ゲートウォッチの誓い・イニストラードを覆う影・異界月・カラデシュ・エターナルマスターズ・トレジャーチェスト
第10位:5色地形
ゲートウォッチの誓いで登場した、マナのテンポ損なしに5色だせる土地2種。
登場後、早々と5CG呪禁オーラという形で入賞を果たしました。
参考リンク:2種類の5色地形を使い切った5CG呪禁オーラがPauperリーグ5-0
どちらの土地もビートダウン向きの性能で「ビートダウンでは多色化するよりも序盤のブン回り率を高める方が勝率が良い」と判断されたのか、やや安定性に欠けるこれらの土地は6月以降あまり見かけなくなってしまいました。
それでも、新たなコモンが増えれば増えるほど「ある色と別の色のカードの強力なコンボ」は増えていくので、実質アンタップインの5色地形が2種類も手に入ったのは大きい。
今後もこのくらいの強さの多色土地が増えていってくれたら嬉しいです。
《抵抗者の居住地》はタップ状態になるたびに誘発する能力を持つクリーチャーと相性が良いので、《夜市の見張り》のような「機体とのシナジーを意識した小型クリーチャー」が霊気紛争で登場するのかにも注目。
第9位:傲慢な新生子
1つ1つの能力は地味なのに、全部合わさるとすごく便利なクリーチャー。
赤単バーンでは「ライフを何点か削ってから《エイトグ》をチャンプブロック→引きすぎた土地を捨ててドロー」と1枚で細かい所に手が届く多機能カードとして活躍してくれます。
マッドネスや発掘・陰鬱との相性も非常に良く、最近赤緑マッドネスをよく見かけるようになりました。
赤緑なのにガンガンアドを取っていくので、油断ならないデッキです。
第8位:機体
カラデシュで登場したマナレシオに優れたアーティファクト(クリーチャー)。
搭乗は思っていたよりも使いやすかったですね。装備品とはまた違った強みがあるんだなぁと、自分の見る目のなさを痛感しました。
《航空艇》は2マナ2/3飛行と機体にしては微妙なサイズですが、フェアリーや《深き刻の忍者》を一方的に討ち取れる上に、《尖塔のゴーレム》も止められる点を買われ、白単や黒単のアグロでたまに見かけるようになっています。
《改革派の貨物車》に至っては3マナ5/4トランプルという申し分のない性能。
《暗黒の儀式》から1ターン目に出すのはすごく楽しかった。
参考リンク:暗黒の儀式から1マナ2点クロックを大量に並べる黒単ウィニーがPauperリーグ5-0
機体は《心優しきボディガード》や《催眠の悪鬼》のような相手の除去を弾ける非戦闘型クリーチャーとの相性が抜群ですね。
霊気紛争ではどんな機体が登場するのにも注目です。
第7位:エルフの先兵
親和エルフでは普通に5/5どころか8/8くらいになることも多い2マナエルフ。
エルフの致命的な弱点である《エヴィンカーの正義》にも耐性があるのが嬉しい。
親和エルフは元々デッキの性能自体は高かったのですが、決め手となるカードが少ないのが欠点だったので、フィニッシャーの枚数が増えたのは大幅な強化。
2ターン目から出しやすいこともあり、ブン回り率がかなり高くなりました。
現在、親和エルフは青単フェアリーやストンピィへのメタデッキとして環境の6~7番手くらいをキープしています。
第6位:歯車襲いの海蛇
アーティファクト軸のデッキ待望のフィニッシャー。
《マイアの処罰者》と違って4点火力でも処理されず、《グルマグのアンコウ》を一方的に倒せるという点を見込まれ、追加のフィニッシャーとして親和に1,2枚積まれています。
ただ、ダブルシンボルの捻出が苦しいということもあり、採用していないタイプの親和も多いですね。
フィニッシャーとしての信頼感が《グルマグのアンコウ》並に高いので、ジェスカイキティで積まれることもあります。
アーティファクト多めのコントロールデッキを組む理由が増えました。
第5位:灰のやせ地
トレジャーチェストで追加された「1マナで基本土地サイクリング」できる土地。
持ってきた土地の色を即使えるので、青赤や青黒系のデッキでちょくちょく見かけますね。
これで動きが良くなったせいか、最近青赤・青黒コントロールがかなり増えてきた感じがします。
タップイン2色地形にするか・《進化する未開地》にするか・これにするかで、その人の個性が出てくるのが面白い。
参考リンク:統率者の新カード《灰のやせ地》がPauperで使用可能に。その性能を考察!
これを4枚積んだドラゴン探査が5-0するなど、多色デッキの動きの幅を広げてくれています。
参考リンク:1マナ!5/6!速攻!警戒!トランプル!リーグ5-0したドラゴン探査を考察
第4位:ムラーサの胎動
なぜか6点もライフを回復できる墓地回収インスタント。
20点をすばやく削り切ることを目的に組まれたデッキにとって6点ゲインはかなり厚い壁。バーン戦でもあっさり射程圏外に逃げる事ができます。
最近、ウルザトロンが《神秘の指導》からこれをサーチして延命するのを見かけることも多くなりました。
これで《記憶の壁》を回収→CIPで《ムラーサの胎動》を回収で12点回復されたら心が折れますよね。
これのために黒単に緑をタッチしたデッキも登場しています。
参考リンク:Pauper Constructed League/ December 19, 2016
第3位:熱錬金術師
バーン期待の新星。パワー2を止めながら毎ターン3点ほどライフを削っていくスゴイ奴。
いままで25点以上削るのは厳しかったバーンですが、これが数ターン生き残れば普通に30点近く持っていくようになりました。
参考リンク:熱錬金術師入り赤単バーン考察。カード選択とプレイングの変化について
《対抗呪文》と相性が良いので、これを採用した多色コントロールもたまに見かけます。
1ターンに何回もアンタップできるので、今後タップ能力を与えるカードが出てきたときは《イラクサの歩哨》や《クウィリーオン・レインジャー》だけでなく、これとの相性の良さも検討しておきましょう。
第2位:スレイベンの検査官
まだらめさんが5-0させて以来急速にその数を増やし、現在Pauperのトップメタにまで登りつめたアグロカルドーサの立役者。
参考リンク:【pauper】アグロカルドーサと新リーグについて。|まだらめBKの日記
①《コーの空漁師》で回収した時に追加でアドを取れるので、序盤からアドを稼ぎやすくなった
②対速攻デッキ戦で《カルドーサの再誕》を2ターン目に唱えて攻撃を止めやすくなった
③《金切るときの声》のフラッシュバックがしやすくなった
④単純にアドをとれる戦力が増えた
などなど、これ1枚でデッキの動きが格段に良くなりました。
《金切るときの声》を軸に据えたデッキは《電謀》のようなカードを積まれやすいので、それらに巻き込まれないタフネス2が非常に嬉しいですね。
《若き狼》と肩を並べるクラスの優秀な1マナクリーチャーだと思います。
白単ウィニーにおいても《コーの空漁師》との組み合わせが優秀で、息切れしにくい速攻デッキとして緑単や赤単との差別化ができるようになりました。
調査はすごく良い能力なので、また帰ってきてほしい。
第1位:流浪のドレイク
当然の1位。
2016年のうちの半年間暴れ続けた後禁止カードになったフリースペル。
「《フェアリーの大群》の禁止とは何だったのか」と言われ続けたカード。
このカードがコモン落ちしたこと・禁止カードにならなかったこと・臨時で禁止カードになったこと。全てが大ニュースとなる、2016年のPauperを語るうえで欠かせないカードでしょう。
やっぱりフリースペルは良くないですね。
とは言え、たまにはこういうカードがはっちゃけて禁止になるまでを楽しむのも刺激があって良かったな、とも思います。
今後もとんでもないカードが出てきて臨時で禁止、という流れはあるのでしょうか。
色んな意味で思い出深い1枚です。
2016年総括
本当は《農民の結集》とかも入れたかったんですが、環境に新たな変化をもたらしたカードが多くて、10位に絞るのが大変でした。
嬉しい悲鳴ですね。
Pauperのメタも、完成度が非常に高いフェアリー・ストンピィ・親和の3つが上位で競い合いつつも、それ以外のメタはコロコロ変わっていく面白い1年でした。
自分自身もマナバーンさんに寄稿させていただけたり、初めて挑戦することが多くて、ゲートウォッチからまだ1年しか経ってないのか、としみじみ感じています。
来年も、どうぞシミてくをよろしくお願い致します。ではでは(゜-゜)
ドレイクのせいでpauper民が激減したのは許されないよ?
ドレイクみたいな問題児もいたけど去年以上に収穫の多い1年でした
まだ活躍してないけど可能性ありそうなカードもたくさんあったし
>>1さん
確かに。10月はけっこう辛かったですね
>>2さん
最近は使ってみたいコモンが多くて嬉しい。エネルギー関連で使えるコモンは来るんでしょうかねー
いつもクオリティの高い記事をありがとうございます!これからも頑張ってくださいませ!