デッキ構築

ダメージ効率からみる、リバー・ボアstompy講座

今回は、久々にストンピィ構築をしていきます。

uncommons
<後にアンコモンへと昇格した、破格コモンたち>

リバー・ボア4枚から始めるストンピィ構築

Pauperでストンピィを構築するときは、まずこの20枚からスタートしています。

4:《イラクサの歩哨》

4:《スカルガンの穴潜み》

4:《若き狼》

4:《怨恨》

4:《巨森の蔦》

環境に多く存在する《電謀》《クォムバッジの魔女》などのタフネス1対策に強く、かつ2点クロックになりうるクリーチャー

最強オーラの《怨恨》

上述のクリーチャーを守ったり、2マナ4点になったりと使い勝手の良い《巨森の蔦》

他のカードは環境の変化次第で枚数が変わる事も多いですが、この20枚はまず変わりません。

 

今回は、ここに《リバー・ボア》4枚を追加した24枚からデッキを作成していきます。

uncommons

 

採用カードを決める上で気を付ける点

ここでは上述の24枚に足していくカードを決める上で、注意している点を上げていきます。

①電謀・減縮を意識した構成!

minus1s
まず、デッキのフィニッシャーである《リバー・ボア》を活かそうと思ったら、相手の《電謀》・《減縮》を意識してタフネス1を嫌った構成にする必要があります。

とくに《減縮》は再生も許してくれません。

「意気揚々と《リバー・ボア》をだしたら、すぐに他のタフネス1と一緒に流された」なんて目にあったら大抵負けてしまいます。

可能ならば、相手に「このストンピィにはタフネス1が全然いないから、《減縮》を積むのは微妙かも」と思ってもらえるレベルの構築にしたいところです。

②遂行速度を意識する

speeds
《リバー・ボア》は「再生できる」強さを前提として採用するカードです。

もちろん2マナしかない状態でも出す事はできますが、再生マナを構えない事が多いのであれば《野生の雑種犬》《ガラクの仲間》を入れた方が100倍マシです。

そのため、《リバー・ボア》を採用する=常に再生マナを構える前提の構築が求められてきます。

すると、「デッキの遂行速度」に問題が生じます。これは軽視できません。

ストンピィというデッキは「相手に動き出される前にライフを0にする」事ができるおかげでメタ上に存在するデッキです。

である以上、「デッキの遂行速度が平均0.5ターン遅れれば勝率が1割減る」くらいの感覚で遂行速度に厳しくなる必要があります。

greenss
《リバー・ボア》の再生マナを意識しながら遂行速度を維持するのは中々に大変です。

2マナ払って1点クロックにしかならない《シラナの岩礁渡り》
生物を守る時は強いが、攻めに使うときは1マナ2点でしかない《かき集める勇気》

といったカードの採用は慎重に行いたいところ。

また、再生マナを構えにくくなる《はぐれ象》《鎌虎》の採用も難しいでしょう。

採用カード

以上を踏まえたうえで、採用カードを見ていきます。

マナベース

manabase
ストンピィのマナベースは「森16~17枚+《クウィリーオン・レインジャー》4枚」が基本。

ただ、この構成だと初手が「森1枚+レインジャー2枚」の時に《リバー・ボア》を出しにくくなってしまうのと、《減縮》で流された後が気になるので、一部《カルニの庭》に変更します。

マナベース:「森17枚+《クウィリーオン・レインジャー》3枚+《カルニの庭》1枚」

レインジャーとカルニ、それぞれ2枚ずつでも良いと思います。

強化呪文枠

pumps
クリーチャー0の初手はキープできないので、クリーチャーは最低でも24枚・できれば26枚は欲しいところ。

とすると、強化呪文枠はあと7~8枚となります。

①一点突破力の《地うねり》
《尖塔のゴーレム》等の突破に便利な《骨断ちの矛槍》
③陰鬱できれば最強の《吠え群れの飢え》
④重いけど強い《象の導き》

最近では、コンバットを有利にしたり《エヴィンカーの正義》回避に便利な《共生》もありかと思います。

好みの問題ですが、今回は以下のような感じで組みます。

強化枠:「《地うねり》2枚+《骨断ちの矛槍》2枚+《吠え群れの飢え》4枚」

《吠え群れの飢え》4枚はやや多い感じもしますが、《リバー・ボア》をマイナス修整から守り続ける点を評価しました。

2マナクリーチャー枠

2manas
2マナクリーチャーはメタによって一番変わる部分。

ここで紹介した次の日には変わっていてもおかしくないくらい、コロコロ変えています。

遂行速度:《ガラクの仲間》《野生の雑種犬》《巣の侵略者》《安寧砦の精鋭》>>《シラナの岩礁渡り》

単体除去耐性:《シラナの岩礁渡り》>>>《安寧砦の精鋭》>《巣の侵略者》>《野生の雑種犬》>《ガラクの仲間》

布告除去耐性:《安寧砦の精鋭》=《巣の侵略者》>>>他

全体除去耐性:《安寧砦の精鋭》>《野生の雑種犬》>《巣の侵略者》≧《ガラクの仲間》>>《シラナの岩礁渡り》

※《安寧砦の精鋭》・《巣の侵略者》は《吠え群れの飢え》で「頑強を再利用・能動的に陰鬱達成」できるのを考慮した上での評価

最近は除去コントロールが多いので、除去耐性と遂行速度を両立させた構成を目指します。

2マナクリーチャー枠:「《安寧砦の精鋭》2枚+《巣の侵略者》2枚」

1マナタフネス1枠

tough1s
《若き狼》以外のタフ1クリーチャーは「デッキ全体で10枚以下」を1つの指標にしています。

ここまでで既に7枚入っているので、残り3枚を考えます。

 

《大霊堂のスカージ》:タフネス1である事以外は強い事しか書いていないクリーチャー。

①絆魂がビートダウン戦で相当強く、これが生き残っただけで勝てる試合も少なくない
貴重な飛行もち。《怨恨》をつけてデルバーと相打ちできたり、攻撃を通しやすかったりと便利
③巣の侵略者トークンのマナから展開できる。スピード勝負になった時に便利
④黒いので防御円やプロテクション相手に強い

《日を浴びるルートワラ》:《野生の雑種犬》を採用すると入れたくなるクリーチャー。

確かに雑種犬+ルートワラのコンボはお手軽かつ強力です。
しかし、マナを払う前提の性能なせいで《リバー・ボア》と相性が悪く、スカージと違って「生き残れば勝ち」な相手がいないため、タフネス1のデメリットを考慮した上でも採用すべきかは微妙。

《ウークタビー・ドレイク》:マナコストは1ですが、3マナ2/1飛行・超速攻のような感覚のクリーチャー。

全体除去された返しに、《怨恨》や《骨断ちの矛槍》をつけてトドメを刺すのが仕事です。
《吠え群れの飢え》がある場合は、「1マナ2点+次のターン陰鬱達成」呪文として割り切るのもアリ。
2枚は引きたくないけれど、1枚入れておくと良い味を出すカードです。

1マナタフネス1枠:「《大霊堂のスカージ》2枚+《ウークタビー・ドレイク》1枚」

サイドボード

sideSTs
サイドは主に、フェアリー・ゆらめきコンボ・呪禁オーラ・親和・ウィーゼロックスを意識して作っています。

除去コンにはメインで十分強く、逆にサイドから1枚入れて劇的に戦いやすくなるカードもないので、そこまで対策はとっていません。

 

《散弾の射手》4枚:フェアリー・白単トークン・ゆらめきコンボに有効。クウィリーオンを減らすと性能が落ちる点に注意。

《上機嫌の破壊》3枚:定番。共謀で《尖塔のゴーレム》を確実に除去するために積む事も。

《部族養い》2枚:条件付きとはいえ2マナ10点回復は凄い。バーンはもちろん、ウィーゼロ・ゴブリン相手にも1枚入ります。

以下各1枚

《心に静寂》:呪禁オーラピンポイント。 呪禁オーラは一定数存在し、これ1枚で大体勝ててしまうので1枚入れています。

《大祖始の遺産》:広く墓地利用対策。

《ヴィリジアンの長弓》:フェアリー・ゆらめきコンボなどに有効。対エルフ戦はこれ頼み。

《胞子カエル》《もつれ》:軽減呪文枠。「カエルを2枚引くとジリ貧・もつれを2枚引くと滅多に2枚目を使わない」ことから、それぞれ1枚ずつの採用。

カエルは陰鬱達成が出来る点と、ウィーゼロ相手に先置きできる上に《払拭》で打ち消されない点が優秀です。

《安寧砦の精鋭》:唯一の除去コン用サイド。《吠え群れの飢え》でもう一度頑強できるのが偉い。

 

サイドイン例

フェアリー:《散弾の射手》4+《ヴィリジアンの長弓》1+《上機嫌の破壊》1~3

呪禁オーラ:《上機嫌の破壊》3+《心に静寂》1+《もつれ》1+《胞子カエル》1

ゆらめきコンボ:《散弾の射手》4+《ヴィリジアンの長弓》1+《大祖始の遺産》1

親和:《上機嫌の破壊》3+《もつれ》1+《胞子カエル》1

ウィーゼロックス:《もつれ》1+《胞子カエル》1+《部族養い》1

除去コン:《安寧砦の精鋭》1 (+《大祖始の遺産》1)

※フェアリー戦での《上機嫌の破壊》は、《骨断ちの矛槍》や《珊瑚の網》を見かけたら枚数を増やす感じ。

デッキリスト


17:《森/Forest》
1:《カルニの庭/Khalni Garden》
-Lands(18)-

4:《怨恨/Rancor》
2:《地うねり/Groundswell》
4:《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
4:《巨森の蔦/Vines of Vastwood》
2:《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
-Other Spells(16)-
4:《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
4:《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk》
4:《若き狼/Young Wolf》
3:《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
2:《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
4:《リバー・ボア/River Boa》
2:《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》
2:《巣の侵略者/Nest Invader》
1:《ウークタビー・ドレイク/Uktabi Drake》
-Creatures(26)-
4:《散弾の射手/Scattershot Archer》
3:《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》
2:《部族養い/Feed the Clan》
1:《心に静寂/Serene Heart》
1:《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》
1:《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1:《胞子カエル/Spore Frog》
1:《もつれ/Tangle》
1:《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》
-Sideboard(15)-

 

最後に

いかがだったでしょうか?

ストンピィはコンバットや展開の仕方で差が付くデッキなので、トーナメントで勝ち続けようと思ったら意外と練習が必要になってくるデッキではありますが、慣れてくれば一番使いやすいデッキだと思います。

この記事を読んで、最終的なデッキリストが同じにならなくとも、ストンピィを作る上での指針にしていただけると嬉しいです。

以上、ダメージ効率からみる、リバー・ボアstompy講座でした。参考になれば幸いです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)

POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    最近pauper始めたのでとても参考になります
    上で言われてる遂行速度ばかり気にしてガラクの仲間や磁器の軍団兵入れていました
    打点だけ考えても駄目なんですね…

    • Ganp より:

      稲妻・炎の稲妻・布告・未達への旅など除去が強い環境なので、2マナクリーチャーは除去耐性を重視したくなりますね。
      磁器の軍団兵もパワー3先制は悪くないんですが、タフネス1とライフ2点ペイが地味に効いてきて「そこまでして積みたいカードでもないな…」と感じ、調整段階でいつも抜けてしまいます。

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