今回も、アモンケットで新たに収録されたコモンをPauper目線で見ていきます。
黒と赤の注目カードは、この2枚。
《遺棄地の恐怖》:パンプ能力付きの5マナ4/4。1マナでサイクリングもできます。
普通に使うとなると5マナという重さがネックですが、1ターン目のサイクリングから2ターン目に《死体発掘》で展開できるのが強み。
《通りの悪霊》や《フェアリーの忌み者》が手札にあれば4点火力も耐えてくれますし、《信仰無き物あさり》を使うだけでも8点パンチを入れられます。
《拷問生活》デッキにおいても、初めに墓地に送れるクリーチャーカードであると同時にフィニッシャーを兼ねられるのが高評価ですね。
《猛火の斉射》:ソーサリーになったら1マナで打てるようになった超過版《電謀》。
《電謀》で最も処理したい相手である《呪文づまりのスプライト》に対応できないのが辛いですが、それでも1マナでここまで使いやすい全体除去は貴重。後手1ターン目から1/1呪禁を除去することも可能です。
もともと《電謀》は2マナかかるのが意外と重く、コントロール以外だと《呪文づまりのスプライト》対策として機能することはそこまで多くなかったことを考えると、むしろ《紅蓮破》を構えたり2連打しやすくなった点が評価できます。
《払拭》が効かないのも地味に大きい。
黒
《野望のカルトーシュ》:+1/+1修整・絆魂に加え、-1/-1カウンターによる除去がついた3マナオーラ。
モダンマスターズ2017でコモン落ちした《オルゾヴァの贈り物》と比べると、シングルシンボルである点と-1/-1カウンターによる除去が差別化ポイント。
カルトーシュ全般に言えることですが、自分がコントロールするクリーチャーにしか張れないおかげで《軍旗の旗手》に強いので、5C呪禁オーラの除去+絆魂確保としての採用が検討できます。
《ただれたミイラ》:年々強くなっていく《ただれたゴブリン》シリーズ。
味方を弱体化するリスクがないのに加え、-1/-1修整が-1/-1カウンターへと強化されました。
除去できなかった場合でも、恒久的な弱体化によってライフレースを優位に進めやすくなっています。
《瘴気ミイラ》:2マナ2/2という及第点のサイズを持ち、CIPでお互いにカードを1枚捨てます。
2/2はカード1枚分の仕事をしやすいので、積極的に墓地に送りたいカードがあるデッキでは気軽に採用できる性能です。
墓地シナジーの多いゾンビなのも嬉しいですね。
《冷酷な侍臣》:カードを捨てるかサイクリングしたら破壊不能を得る4マナ4/2。
《通りの悪霊》や1マナサイクリングを大量に採用したデッキでは無敵の性能になってくれます。
Pauperはタフネス4が多い環境なので、パワー4の破壊不能は中々強そうですね。
出来れば《Songs of the Damned》から複数体展開したいところ。
《スカラベの饗宴》:1マナサイクリング付きの墓地対策インスタント。
《大祖始の遺産》などと違って墓地掃除とドローは両立できませんが、インスタントなので奇襲性があるのが強み。
《フェアリーの忌み者》と比べるとサイクリングできるので複数枚採用しやすいのが優秀です。
欠点としては、《払拭》で消されてしまうせいで墓地対策としての信頼性がやや低いところでしょうか。
《超常的耐久力》:これまた年々強くなっていく黒の1マナ+2/+0修整シリーズ。
《異常な忍耐》では再生でしたが、今回は死亡したらタップ状態で戦場に戻ります。
マイナス修整や布告除去にも強くなり、CIP・PIG・生け贄能力とも高相性。
《死せざる邪悪》と比べると、《屍肉喰らい》のように+1/+1カウンターを乗せるクリーチャーにも使いやすいのが利点。
《侵入者への呪い》:対戦相手に張ると、相手の場にクリーチャーが出るたびに1点ライフドレインする呪い。
トークンデッキや《幽霊のゆらめき》系デッキ相手に序盤に張ると、5点以上ドレインしてくれます。
相手を選ぶので基本的にサイドカードになりますが、相手の場にクリーチャーを出すカードと組み合わせて大量ドレインコンボを狙いたくなるカードです。
《死後の放浪》:サイクリング付きのクリーチャー・カード2枚回収。
サイクリングが2マナなのでちょっと扱いに困るかもしれませんが、それでも便利な1枚。
赤
《血に飢えた振起者》:1マナ1/1で、タップで味方に速攻付与。
後続に0マナで速攻を与えてくれるのは優秀で、《焼身の魂喰い》などによる瞬殺を狙うデッキの初動として検討できます。
単体性能はかなり低いので、速攻を与えたいクリーチャーをたくさん採用したいところですが、そうなると今度はこれが除去されたときに困るのが懸念材料。
《ネフ一門の鉄球戦士》:2マナ2/1トランプル。督励すると3/3トランプル。
2マナ3/3トランプルというと強そうですが、警戒・アンタップ付与がないと扱いにくいです。
メインではタフネス1なので、除去されやすいのも課題。
《道拓きの修練者》:パワーが2になった《ゴブリンのトンネル掘り》。
この手の昔ながらのコモンが少しずつ強化されていくのは、Pauperプレイヤーとしては嬉しい限りです。
今後さらに強化されたらトンネル掘りも実用ラインに来るかもしれませんね。
《オナガトカゲ》:手札が1枚以下だと3マナ4/4。
赤単なら比較的達成しやすい条件での3マナ4/4は優秀です。
手札1枚をキープしていても、ドローステップ開始時(ドロー後)に《稲妻》で除去される可能性があるので、インスタントを多めに採用しておきたいところ。
※《激情のカルトーシュ》・《捷刃のケンラ》はそれぞれ《槌手》・《苛虐な魔道士》の同型再版。
《激情のカルトーシュ》は相手クリーチャーに張れない
《捷刃のケンラ》は《夜の犠牲》で除去されてしまう
という違いがあります。
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以上、アモンケットフルスポイラーコモン考察【黒・赤】でした。参考になれば幸いです。 最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)
《超常的耐久力》は5枚目以降の《死せざる邪悪》として想起デッキに使えそうですね。
今までは白をタッチして《雲隠れ》を使っていましたが、pauperの白い想起生物はイマイチなので色を減らせるのは嬉しい。