今回は、《クウィリーオン・レインジャー》についてです。
Quirion Ranger / クウィリーオン・レインジャー (緑)
クリーチャー — エルフ(Elf) あなたがコントロールする森(Forest)を1つ、オーナーの手札に戻す:クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。この能力は、各ターンに1回のみ起動できる。 |
基本情報
1マナ、パワー1・タフネス1。
本当に必要最低限のスペックで、回避能力もなければ除去耐性もないクリーチャー。
しかし、「自分の森を1つ手札に戻す」という特殊なコストで「対象のクリーチャーをアンタップする」というこれまた特殊な能力を持っています。
①森を手札に戻すコストは使い方次第でメリットに変えられる
②マナを払うことなくクリーチャーをアンタップできる
事から環境屈指の機能性を誇り、多岐にわたって活躍する非常に優秀なクリーチャーです。
豊富すぎる使い道
ここでは、《クウィリーオン・レインジャー》の豊富な使い方を紹介していきます。
①タップ状態の森を回収して、再利用する
たとえば3ターン目、場に《森》が2枚と《クウィリーオン・レインジャー》が1体、手札に緑の3マナ呪文があった場合。
下図のように「森を手札に戻す」効果を利用することで、実質的に土地枚数が1枚増えたかのように動く事が可能となります。
つまり、デッキに森が少ししかなくても《クウィリーオン・レインジャー》が追加の《森》のような役割を果たしてくれるという事。
場に出たターンからすぐに能力が使えるおかげで、状況次第ではレインジャーを実質的に0マナで場に出せる点も見逃せませんね。
②毎ターン上陸を達成する
「森を手札に戻す」能力を毎ターン使えば、たとえ追加の土地を引けなくても「毎ターン上陸を達成する」事が可能となります。
特に《地うねり》を使うストンピィで、確実に上陸を達成できるのは重要なポイントです。
仮に手札に《地うねり》が無くとも、相手に《地うねり》の存在を警戒させるために敢えて森を出しなおすブラフも、戦況を大きく変えうるプレイングとなってきますよ。
③タップ能力の再利用
「対象のクリーチャーをアンタップする」能力は当然ながらタップ能力と相性が良く、その効果を倍増してくれます。
特に、《ヴィリジアンの長弓》と組んだ場合の動きは胡散臭いの一言。
緑にも関わらず次から次へとクリーチャーを焼いていきます。
《森林守りのエルフ》との相性も抜群で、自身もエルフである事から一緒に並べば相当なダメージ源となってくれるでしょう。
④ブロッカーの用意
「対象のクリーチャーをアンタップする」能力は、タップ能力と無理に組み合わせずとも疑似警戒のように機能させるだけでも十分に優秀です。
《怨恨》のついた《若き狼》でも場にいれば、地上戦は圧倒的に優位に立つことができますね。
⑤相手のクリーチャーを対象に
「クリーチャーをアンタップする」能力は、対戦相手のクリーチャーを対象に取る事も可能です。
一見すると意味のない行動のようですが、相手の《幻影の熊》を除去したり《生命の咆哮の思念》をブロック可能にさせる=強制ブロックさせて敵クリーチャーを一掃したい時などに重宝するテクニックです。
⑥手札が増える事を利用する
「森を手札に戻す」能力は、「手札を捨てる」能力とも関わってきます。
例えば《野生の雑種犬》のコストにしたり、《リリアナの死霊》の効果から大事な呪文を守るのに重宝します。
特に《野生の雑種犬》のコストにする場合は、「1ターンに1回しか森を手札に戻せない」点に注意し、自分のターンだけでなく相手のターンにもあらかじめ森を手札に戻しておくべきか考える癖をつけておきたいところです。
相手ターンに森を戻さなかったせいで生まれた1点の差が、勝敗をわけるかもしれませんよ。
注意点
これだけ優秀な《クウィリーオン・レインジャー》ですが、どこまで行っても単体では1マナ1/1である事に変わりはありません。
1枚引いて困るという事は少ないですが、2枚・3枚と引いてくると「回避能力も除去耐性もない1/1」という弱さが目立ってきてしまいます。
特にPauperはタフネス1には厳しい環境、デッキの構築次第では採用枚数を3枚以下に減らす事も検討してみてください。
以上、環境屈指の多機能生物! クウィリーオン・レインジャー【Pauperカード個別考察】でした。参考になれば幸いです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)