今回は、戦乱のゼンディカーのコモンが公開される前に、「マジック・オリジンのコモン」が現在pauperでどのくらい活躍しているのかを見ていきます。
空への斉射vs散弾の射手
公開当初から、フェアリー対策として大きく注目されていた《空への斉射》。
その期待とは裏腹に、マジック・オリジンがリリースされて2週間くらいは「入賞デッキのフェアリー対策には《散弾の射手》のみが採用されている」状態が続き、《空への斉射》はごく一部のプレイヤーのみが使うにとどまっていました。
しかし、空への斉射を積んだシミックフリッカーが結果を出したあたりから、呪禁オーラやストンピィでも少しずつ見かけるようになってきています。
player:nekotora (3-0)
14:《森/Forest》 3:《カルニの庭/Khalni Garden》 -Lands(17)- |
4:《豊かな成長/Abundant Growth》 4:《天上の鎧/Ethereal Armor》 4:《怨恨/Rancor》 1:《蜘蛛の陰影/Spider Umbra》 4:《楽園の拡散/Utopia Sprawl》 3:《鉄の樹の拳/Fists of Ironwood》 2:《魔力変/Manamorphose》 3:《祖先の仮面/Ancestral Mask》 3:《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》 -Other Spells(28)- |
4:《林間隠れの斥候/Gladecover Scout》 4:《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》 4:《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》 3:《オーラのナーリッド/Aura Gnarlid》 -Creatures(15)- |
4:《空への斉射/Aerial Volley》 2:《はらわた撃ち/Gut Shot》 1:《赤の防御円/Circle of Protection: Red》 1:《暁の魔除け/Dawn Charm》 3:《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》 4:《未達への旅/Journey to Nowhere》 -Sideboard(15)- |
ストンピィのように《クウィリーオン・レインジャー》という《散弾の射手》の絶好の相棒がいる上でも、《空への斉射》を優先して4積みしたリストもあり、そのポテンシャルの高さがうかがえます。
player:Ichisuka (3-0)
16:《森/Forest》 1:《変わり樹の木立ち/Turntimber Grove》 -Lands(17)- |
1:《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》 3:《地うねり/Groundswell》 2:《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》 2:《変異原性の成長/Mutagenic Growth》 4:《怨恨/Rancor》 4:《巨森の蔦/Vines of Vastwood》 1:《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》 -Other Spells(17)- |
4:《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》 4:《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》 4:《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk》 1:《ウークタビー・ドレイク/Uktabi Drake》 4:《若き狼/Young Wolf》 3:《ガラクの仲間/Garruk’s Companion》 3:《巣の侵略者/Nest Invader》 1:《リバー・ボア/River Boa》 1:《生命の咆哮の思念/Shinen of Life’s Roar》 1:《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》 -Creatures(26)- |
4:《空への斉射/Aerial Volley》 2:《勇壮な対決/Epic Confrontation》 1:《部族養い/Feed the Clan》 3:《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》 2:《一瞬の平和/Moment’s Peace》 1:《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor》 2:《Thermokarst》 -Sideboard(15)- |
《はらわた撃ち》や《勇壮な対決》のときもそうでしたが、こういった優秀なサイドカードは使用可能になってから実際によく使われるようになるまでに3~5週間ほどかかるものなのかもしれません。
魔道士輪の暴漢・伝染性渇血症
コモン初の2マナ2/2果敢の《魔道士輪の暴漢》と、アド損しにくい2マナオーラの《伝染性渇血症》。
これら2枚は現在、赤単英雄的で活躍しています。
player:magicbobby (3-0)
18:《山/Mountain》 -Lands(18)- |
2:《馬力充電/Dynacharge》 4:《槌手/Hammerhand》 4:《タイタンの力/Titan’s Strength》 4:《伝染性渇血症/Infectious Bloodlust》 3:《向こう見ずな技術/Madcap Skills》 2:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》 -Other Spells(19)- |
4:《アクロスの十字軍/Akroan Crusader》 4:《鋳造所通りの住人/Foundry Street Denizen》 4:《サテュロスの重装歩兵/Satyr Hoplite》 4:《魔道士輪の暴漢/Mage-Ring Bully》 3:《マルドゥの斥候/Mardu Scout》 4:《谷を駆ける者/Valley Dasher》 -Creatures(23)- |
2:《電謀/Electrickery》 2:《稲妻/Lightning Bolt》 2:《火柱/Pillar of Flame》 4:《焼尽の猛火/Searing Blaze》 3:《反逆の行動/Act of Treason》 2:《ギルドへの畏敬/Awe for the Guilds》 -Sideboard(15)- |
採用されているクリーチャーが全て現スタンで使えるカードのみで構成されているのが特徴的。
(※THSブロック・KTKブロック・M15・ORI)
最近の赤のクリーチャーの強さを感じさせられます。
赤単英雄的では、《タイタンの力》が《粗暴な力》よりも優先されているようです。
《タイタンの力》では相手に《稲妻》を構えられると《伝染性渇血症》が使いにくくなってしまうので、個人的には《稲妻》を構え得にさせない《粗暴な力》の方が好みなのですが、4ターンキルを狙う速攻デッキであることを考えると占術1の恩恵の方が大きいのかもしれませんね。
錬金術師の薬瓶
攻撃・ブロック制限アーティファクトの《錬金術師の薬瓶》。
「2マナで場に出た時にカードを1枚引ける」性能が《きらめく鷹》・《コーの空漁師》と相性がよく、既存のボロスキティよりも前のめりなボロスデッキで活躍しています。
player:singer_from_sengir (3-0)
4:《古えの居住地/Ancient Den》 2:《ボロスの駐屯地/Boros Garrison》 4:《大焼炉/Great Furnace》 1:《憑依された沼墓/Haunted Fengraf》 5:《平地/Plains》 1:《光輝の泉/Radiant Fountain》 3:《風に削られた岩山/Wind-Scarred Crag》 -Lands(20)- |
1:《炎の稲妻/Firebolt》 4:《感電破/Galvanic Blast》 4:《稲妻/Lightning Bolt》 4:《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》 4:《未達への旅/Journey to Nowhere》 4:《予言のプリズム/Prophetic Prism》 -Other Spells(21)- |
3:《宮廷のホムンクルス/Court Homunculus》 4:《きらめく鷹/Glint Hawk》 4:《コーの空漁師/Kor Skyfisher》 1:《孤独な宣教師/Lone Missionary》 2:《Order of Leitbur》 4:《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》 1:《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》 -Creatures(19)- |
3:《電謀/Electrickery》 3:《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》 2:《紅蓮破/Pyroblast》 1:《赤の防御円/Circle of Protection: Red》 3:《孤独な宣教師/Lone Missionary》 1:《Order of Leitbur》 1:《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》 1:《虹色の断片/Prismatic Strands》 -Sideboard(15)- |
《安寧砦の精鋭》が4積みされているのが珍しいですね。
シングルシンボルなおかげで《忠実な聖戦士》よりも場に出しやすく、《コーの空漁師》で使い回しやすい・「1枚で2回ブロックしている隙に空から殴って火力でトドメ」といった動きを作りやすいことが評価されているのだと思います。
その他活躍しているオリジンのカードの記事
デルバーよりもフェアリーの悪党。青単ウィニーというアプローチ
以上、マジック・オリジンのコモンはどのくらい活躍しているのか?でした。参考になれば幸いです。 最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)
「向こう見ずな技術」はスタンのカードだったのか…
と思ったらクリーチャーだけか、失敬