デッキ構築

敵をすり抜け相手を毒殺。青単感染を作ってみよう!

《激励》の禁止前は、主に緑単で猛威を振るっていたPauperの感染デッキ。

回復による延命を許さず、強化呪文でささっと勝利条件を満たしてしまう感染には、ロマンを感じさせられます。

 

今回は、感染デッキの弱点と強みを再考することで、弱点を補強しつつ強みを伸ばした青単感染デッキを構築していきます。


1:《ぐらつく峰/Teetering Peaks》
19:《島/Island》
-Lands(20)-


4:《定業/Preordain》
4:《思案/Ponder》
4:《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
3:《ひずみの一撃/Distortion Strike》
1:《送還/Unsummon》
3:《対抗呪文/Counterspell》
3:《長魚の陰影/Eel Umbra》
1:《海賊の魔除け/Piracy Charm》
3:《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》
3:《噴出/Gush》
-Other Spells(29)-


4:《荒廃の工作員/Blighted Agent》
4:《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》
3:《死体の野犬/Corpse Cur》
-Creatures(11)-


4:《水流破/Hydroblast》
3:《払拭/Dispel》
1:《死体の野犬/Corpse Cur》
3:《眠りへの誘い/Send to Sleep》
1:《海賊の魔除け/Piracy Charm》
1:《対抗呪文/Counterspell》
2:《はらわた撃ち/Gut Shot》
-Sideboard(15)-

uinfects

激励が禁止され、速度と火力耐性を失った感染

invigorates

1ターン目《ぎらつかせのエルフ》から2ターン目《怨恨》《激励》×2で瞬殺を決めていた感染。

先攻2ターン目に勝負を決められる速さと、《激励》により0マナで《稲妻》や《炎の斬りつけ》をケアできる除去回避性能が噛み合っており、ブン回ったら誰にも止められない破壊力を誇るデッキでした。

 

しかし、《激励》が禁止カードに指定されてからは状況が一変。

1ターン目に《ぎらつかせのエルフ》を展開できても火力呪文であっさりと処理されやすくなった上、速度が格段に落ちた事で除去が間に合ってしまうように。

removals

そのせいで「①安定性が低い②除去耐性が低い③《怨恨》を引かないと攻撃を通しにくい」という弱点が目立つようになり、ドロー操作や突破力のあるウィーゼロックス・安定感や除去耐性のあるストンピィに速攻デッキの座を奪われてしまいました。

 

現在は、ローグデッキの中でも入賞率の低いアーキタイプとなっています。

感染の強み:死体の野犬を使える速攻デッキ

では、《激励》無き今、感染を組むメリットとは何なのでしょうか?

 

私は、《死体の野犬》を使える速攻デッキである事こそが、今Pauperで感染を組む最大のメリットだと思っています。

corpscurs

このカード、スタンダードではあまり活躍しませんでしたが、感染=クロック効率が倍であることを考えると「4マナで実質4点クロック、CIPで墓地からクリーチャー回収」というPauperでは並外れた性能をもったクリーチャーです。

 

2枚引けばグルグル回してガンガンとアドを取ることができ、除去コンが相手でも十分戦えるように。

もちろん《死体の野犬》だけでは速度とアドがどっちつかずなデッキになってしまいますが、2マナの感染クリーチャーと強化呪文を採用しておけば速度は十分。

粘り強さを得て、ウィーゼロックスとの差別化にもつながります。

blues

そこで今回は速攻デッキの土地配分でも4マナまで伸ばしやすくする《定業》・《噴出》、回避能力を与えつつ強化してくれる《ひずみの一撃》を使える青単にすることで

「①安定性が低い②除去耐性が低い③攻撃を通しにくい」

という弱点を克服した感染デッキの構築を考えていきます。

 

青は2マナ感染クリーチャーが強い

青単感染を回していて感じるのが、2マナの感染クリーチャーの強さ。

2manainfects

ブロックされない《荒廃の工作員》は感染の中でもずば抜けて強いですし、ブロックされたら3/3になる《胆液爪のマイア》も2/2が多いPauperでは安定した攻めを見せてくれます。

 

《骨断ちの矛槍》でも付けてやれば、特に動かずとも毎ターン実質6点クロック。

《対抗呪文》を構えれば盤石の体制です。

counters
<工作員ならブロッカーは無視できるので、除去を打ち消す事に専念できる>

対戦動画

動画で、実際の動きを見ていきます。

 

やはり、青単だと4マナまで伸ばしやすいです。

《噴出》+《死体の野犬》により、ちょっとやそっとの除去では息切れしなくなりました。

 

負けてしまった試合も手札に合計6点パンプがあれば勝てていたことを考えると、今後優秀なパンプ呪文が手に入ったら大化けしそう。

青でも使える強化手段

青単にしてしまったことの最大の欠点は、動画でも分かる通り瞬発力のある強化呪文が少ないこと。

速攻デッキとは言いましたが、4ターンキルはブン回らないと難しいです。

 

その分《対抗呪文》と《死体の野犬》で粘り強さを得ているので、現状は速攻デッキと言うよりは「フェアリーよりも遂行速度の高いクロックパーミッション」と言った方が正しいかもしれません。

pumps

現在、青単感染で採用候補に挙がる強化手段としては、主に以下のカードが挙げられます。

 

《骨断ちの矛槍》…定番

《ぐらつく峰》…強化しつつマナを伸ばし、野犬や「2マナ展開+対抗呪文構え」へと繋げる

《長魚の陰影》バットリ・破壊系除去回避・《クォムバッジの魔女》対策に

《幽体の飛行》…2マナ+2/+2と飛行を与えるオーラ

《海賊の魔除け》…別途タフネス強化が要るパンプだが、除去も兼ねる

《変異原性の成長》…カードパワーは低いが、1枚あると便利

 

安定性が下がるのと《対抗呪文》・《噴出》との調整が難しそうなのが気になりますが、どうしても強化呪文が欲しい場合は緑を軽くタッチして+5/+5修整の《植生噴出》を2~3枚いれるのも手。

Utgs

《植生噴出》以外は青マナで使えるカードだけで統一することで、緑マナが引けなくても十二分に動けるようにし、緑マナを引いたら一気に6毒!といった感じ。4キル率も上がります。

こういうのも《思案》・《定業》があってこその構築ですね。

感染の今後

いかがだったでしょうか。

緑単からは軸をずらし、除去への耐性をつけた青単感染。

 

MOではコモン収録経験がないので今はPauperでは使うことができない《不安定性突然変異》が、将来的にコモンとして帰ってきたら、4ターンキルも十分狙える速攻デッキとして活躍してくれるのではないでしょうか。

 

以上、敵をすり抜け相手を毒殺。青単感染を作ってみよう!でした。参考になれば幸いです。 最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)

POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    ビートに対してはブロッカーに強い軽量二種で優位に立ってビートダウンを遂行し。
    コントロールには野犬とカウンター、ドローでクロックを保持。
    うーん、強い。

    ぐらつく峰で打点を上げるついでに、そびえる尖頂も足して赤タッチしつつ、血の渇き等を使うのもいいかも。
    ティムールの激闘は……流石に元のパワー的に夢見すぎでしょうけど。
    後は、噴出もありますし、冒険者の装具も装備品のかさ増しにできるかな。

  2. 匿名 より:

    昔同じようなデッキを作っていて
    「最前線の賢者/Frontline Sage」を使っていました。
    ルーターと賛美をこなしてくれるやつでしたが、
    感染デッキで3マナだとちょっと重いですかね

  3. びりー★ より:

    いつも楽しく読ませております。ありがとうございます。

    掲載されているデッキですが、毎回自分もMOで回し感触をつかんでいます。
    デッキリストをそのままMOにインポートできる仕組みは作れないでしょうか?

    難しいお願いをしてすみません><

    • Ganp より:

      調べてみましたが、ちょっとうちでは難しそうです。軽負荷で簡単に導入できる方法が見つかったら、また検討しますね。

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