とうとうイニストラードを覆う影のフルスポイラーが公開されましたね。
今回は中々にいい感じのコモンが多いです。
いつものように、新たに収録されたコモンをPauper目線で見ていきましょう!
白・青の注目カードは、この2枚。
《不屈の聖戦士》:3マナ3/2。2マナ払いつつ墓地にあるこのカードを追放すると、1/1飛行トークンを1体場に出します。
フラッシュバックと同様に、墓地にある時に機能するカードは強力で、墓地を肥やすメリットを高めてくれます。
Pauperでは実質「打ち消されない2マナ1/1飛行」として扱えるため、かなり打ち消しに耐性のあるクリーチャーと言えるでしょう。
単体性能はやや低めなので、拷問生活デッキのように墓地を肥やしやすい構成で使いたいカードです。
《パズルの欠片》:最大2枚のインスタント・ソーサリーを手札に加えつつ墓地を肥やす、リアニメイト御用達のソーサリー。
《禁忌の錬金術》より墓地を肥やす速度・コンボパーツを集める速度が優れており、インスタント・ソーサリーが30枚以上あって4~6ターン目に勝負を決めるコンボデッキで有効な呪文です。
《強迫的な研究》と比較しても「《思案》2枚と土地3枚がめくれた場合でも、キーとなるスペルに5ターン分近づいているので、その直後に引きやすくなっている」のが強み。
仮にライブラリートップが上図のような場合、どちらもアドは取れますが、《パズルの欠片》なら次のターンに激闘が引けるのに対して《強迫的な研究》は3ターン後。《パズルの欠片》で《パズルの欠片》がめくれれば、手札に加わるターンの差はさらに大きくなっていきます。
ウィーゼロックスでは肝心のクリーチャーを手札に加えられないせいで少し扱いにくいですが、《払拭》・《使徒の祝福》・《噴出》といった対除去コン用のキーカードを最大2枚手札に加えられるので、サイドに積まれる事もありそう。
これのためにデッキのほとんどをインスタント・ソーサリーで固めた白タッチ青トークンなんてのも面白そうですね。先ほどの《不屈の聖戦士》との相性も悪くありません。
白
《天使の粛清》:3マナソーサリーの万能追放除去。追加コストとしてパーマネントを1つ生け贄に捧げる必要があります。
一見すると《忘却の輪》の下位互換に近い性能にも見えますが、ボロスキティ(タッチ青or黒)で1枚挿しする場合には以下のようなメリットが考えられます。
①《胆液の水源》を生け贄にしてドローできる
②使った後に《イゼットの時術師》で回収したり《グルマグのアンコウ》の探査コストに
③エンチャント破壊を気にせずに除去できる
④相手のアーティファクト土地を追放できる
⑤「cip強制追放の弱点を突かれて自分のパーマネントを追放させられる」リスクがない
《忘却の輪》も3ターン目から唱えやすい点と「立ち消えしても《コーの空漁師》で再利用できる」点で優れているので、どちらを選ぶかは好みやデッキ構造次第といったところ。
《聖戦士の相棒》:3マナ3/1。クリーチャーでない呪文を唱えるたびに、そのターン破壊されなくなります。
全ての非生物呪文が除去対策呪文に変わるので、インスタントが多いデッキなら中々の除去耐性です。
ただ、タフネスが1しかないせいでマイナス修整に弱く、1/1との戦闘をするたびに非生物呪文を唱えてあげないといけない点が懸念材料。
《反重力》や《狩りの興奮》のように軽いフラッシュバック付きインスタントがあると使いやすくなりそうです。
《邪悪の暴露》:2マナで最大2体をタップする調査付きインスタント。
アド損しないタップ呪文なので、サイボーグでゴリ押ししたいときに重宝するでしょう。
《厳格な巡邏官》:1マナのタッパー共鳴者。
タッパーとしてみると弱めですが、マナがかからないので共鳴者としての性能は中々のもの。
《不屈の部族》と共に使いやすい1マナ共鳴者8枚体制を取れるようになったのは嬉しいですが、白にはマッドネス持ちがいないのが残念。
《今夜を生き延びる》:3マナで+1/+0修整と破壊されないを与える調査付きインスタント。
除去対策として考えると3マナは構えにくく、扱いにくい。
《スレイベンの検査官》:1マナ1/2で、場に出た時に調査を行います。
分割払い可能な3マナ1/2+1ドローなのが優秀で、①序盤から攻めやすい②打ち消されてもテンポ得③土地が2枚で止まってもOKとかなり使いやすい性能になっています。
シナジーするカードも多く、《コーの空漁師》で使い回したり、親和や金属術の支援・《カルドーサの再誕》などのコストにも使えるのが良い。
Pauperのメタには2/2が多いので、出来れば装備品や《チス=ゴリアの歯》を使うなどしてタフネス2と相打ちできる構成にしたいところです。
《腕っぷし》:1マナで+2/+2修整を与えるインスタント。装備品をコントロールしていると1/1トークンのおまけ付き。
《皮剥ぎの鞘》と《骨断ちの矛槍》を積めば大分使いやすくなります。
サイボーグでは火力の回避やコンバットトリックでアドが取れるので便利。
《刹那の器》:分割払い型エンチャントの器サイクル。白は2マナ+3マナで1/1飛行を2体出します。
流石に5マナで1/1飛行2体はマナ効率が悪く、分割払いを考慮に入れても《戦隊の鷹》に劣るので、エンチャントである事を活かせないと苦しい。
土地が3枚で止まっても使えて、相手のエンドにトークンをばらまけるので、白単トークンなら追加の《戦隊の鷹》として1枚積まれる事もあるかもしれません。
青
《ただの風》:2マナのバウンス。マッドネスコストは1マナ。
《撤廃》でも分かる通り、アド損しないバウンスは非常に強力です。
《アクアミーバ》からのマッドネスでは結局アド損なので、《コー追われの物あさり》などのルーティング能力と組ませて使いたいところ。
青緑マッドネスの他、手札を捨てることの多いリアニメイトでも時間稼ぎとして便利です。
ルーティングを積むメリットが増えると、《目くらまし》がますます強くなりそう。
《収まらぬ思い》:ライブラリーの上から2枚を見て、片方を手札・片方を墓地に送る2マナのソーサリー。
マッドネスコストも2マナで、《強迫的な捜索》の上位種のような性能。
多くの場合において《強迫的な捜索》の方が使いやすそう。
青の調査付きコモンは、2マナで-4/-0修整、2マナでタップ+アンタップ阻害、4マナ2/4、5マナでライブラリーへのバウンスの4枚。
調査付きカードの強みは「まずカード1枚分の仕事をした後で、マナが余った時に1ドローできること」なので、2マナ勢は力不足。
4マナ2/4は《熟考漂い》や《海門の神官》に劣り、5マナバウンスは重いです。
「青のドローカード」という時点で過去の強力なドロー呪文たちがライバルになるのが辛い。
《縫合の刻み獣》:《霜のオオヤマネコ》のゾンビ版。タップインの代わりにタフネスが1上がりました。
霜のブレスのようなCIP能力のおかげでタップインのデメリットが抑えられ、2/3というサイズと相まって相手の場に2/2が2体いても攻めに転じやすくなっています。
打ち消しを多く積んだタイプの青では扱いにくいものの、青単ウィニーのようなデッキでなら十分候補に挙がってくる1枚。
《健忘の器》:分割払い型エンチャントの器サイクル。青は《思考掃き》の上位種のような性能。
こちらも《刹那の器》同様、合計コストがかなり重いのが欠点。
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《スレイベンの検査官》・《パズルの欠片》・《ただの風》は既存のトップメタのデッキではそこまで使われないかもしれませんが、新たなアーキタイプを生み出しうる強力なカードだと思います。色々なデッキで試してみたいですね。
以上、イニストラードを覆う影フルスポイラーコモン考察【白・青】でした。参考になれば幸いです。 最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)
カジュアルでの話ですが、《パズルの欠片》と良く似た性能だけど墓地を肥やさない《発掘された道しるべ》を、青赤の除去コントロールで使っていました。
アドを取り、土地を弾き。終盤では別の手段で引き入れていたフィニッシャーの《ニヴィックスのサイクロプス》を強化しつつ、手札に加えたスペルも唱えてワンパンでライフ半分持って行ったり、火力のダメージと合わせて削りきったりといった事が出来て、非情に楽しいカードでした。
スペルを集めるアド得の3マナのカードとしては道しるべの上位互換で、墓地肥やしから別のギミックにも繋がるパズルの欠片は何か新しいコンセプトでのデッキ構築が出来そうですね。
サイボーグは今回大収穫ですね〜
カルドーサ系だけでない白系デッキの可能性が広がりそうで今から楽しみです。
白系デッキにメインから置物に触れるカード出されるとかなり苦しい
メインで轢いてなんぼだったのに…